2018.2.4
新しいコミニュティ
以前、集合住宅を設計したことがありますが、戸建住宅を設計していく上で今後の家づくりのヒントになるのではないかと考えています。時代が進む中で多種多様な住まい方が求められ、その中でも特に地域と繋がるコミニュティの形成の仕方は、大きく変化してきているような気がします。7年前に横浜市で計画した集合住宅も当時、同じようなことを思い設計しました。プライバシーを確保しながら住人同士の緩い繋がりが、心地良い関係性を築くと考え10戸を4棟に分けています。塀など建てることなく建物をズラすことで、それぞれが向かい合うことなく配置され、建物の距離や上下の高さに変化を与え、窓辺には住人の暮らしぶりが垣間見ることが出来るように工夫しました。ただし、住人同士の目線が交わることはありません。窓辺から見える住人の好きなも、例えばインテリア、観葉植物、フィギュア、本などを垣間見ることで、それぞれの楽しい暮らしぶりが分かり、それを元に会話が生まれ、緩い繋がりを形成していくと考えました。この集合住宅で生まれた住人同士の緩い繋がりは、戸建住宅が地域との間に新しいコミニュティを形成していく一つの形だと思います。戸建住宅は、自然環境を最優先させた配置計画や窓辺など大切に設計されてきましたが、今後、地域とのコミニュティ形成の仕方を検討した配置計画や窓辺などが、求められ多種多様に変化し複雑化していくのではないでしょうか?