深山知子一級建築士事務所・レトノ 深山知子一級建築士事務所・レトノ

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2019.3.31

自然との一体感

自然との一体感を得ようと思うと様々な要素がありますが、その中でも緑との距離感がとても重要になります。緑をなるべく窓際に配置することで、窓を開ければすぐ触れられるようになり、緑の些細な変化までを感じさせてくれます。また、方位を考慮し窓際の近くに緑を配置することで、緑の影が室内の奥深くまで入り込み、その影を楽しむことや、その影のゆらぎによって、外に吹いているわずかな風を感じます。このように、緑との距離が近いほど小さな気づきを感じやすくなり、自然との一体感を得られます。また、緑の存在を際立たせる工夫も大切だと思っています。リビング・ダイニングの開口部においては、木製サッシなどの有機的なものを感じるものを使うことで、その存在感を外部と馴染ませています。また素材選定、空間構成、開口部の設えを考え室内に陰影をつくることで、外の明るさとの対比が生まれ緑が、より生き生きと見えてきます。このように私は居心地のよさとは、自然との一体感からくるものだと考えています。今後も建築に求められる居心地の良さを感じられることを、より多くみつけていきたいと思っています。