深山知子一級建築士事務所・レトノ 深山知子一級建築士事務所・レトノ

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2021.5.6

障子の壁

先日お引渡した物件です。家族構成は三人家族で、一階にご主人の仕事やプライベートでも使えるゲストルーム、奥様専用のサロン、LDK、水廻りがあり、二階には子供部屋と主寝室があります。
玄関を開けるとゲストルームがあり、その先に中庭、中庭の奥にはリビングがあります。この中庭から光を落とすコートハウス的な建ち方をしています。
この住宅は、リビングの奥にアイストップの壁ではなく障子になっています。壁ではなく、あえて障子にすることで、光の壁としてとらえ設計しました。また、障子の和紙の表情をこだわることで、障子にありがちな圧迫感をなくし抜け感を出しています。そうすると障子の向こうに何かあるのではないかいう期待感が生まれ、空間に奥行が出ます。

以前設計した住宅では、リビングの壁一面を板張りにし、トップライトによって光を上から入れることで、その壁が照らされアイストップとなり玄関ホール、中庭、リビングが一室の空間として感じます。
今回の住宅、以前の住宅、この二つの事例から中庭を持つコートハウスでの空間のつなぎ方を、いろいろ検証できました。