2022.5.20
静けさの創造
先日、金沢で谷口吉生さんの講演会「静けさの創造」-谷口吉生の建築をめぐる―がありました。谷口吉生さんは日本を代表する建築家の一人で各地で美術館など設計されています。金沢では谷口吉郎・吉生記念館金沢建築館や鈴木大拙館など手掛けられました。
この講演会の題名「静けさの創造」特にこの言葉に惹かれて拝聴してきました。
今、世の中は情報過多の時代で美術館に来ても作品と対話することなく、説明文ばかりを見ていることが多いとお話されていました。ご自身が設計された美術館は、なるべく心静かに作品と対話してほしいと願い設計されているそうです。
私はいくつか谷口吉生さんが設計された美術館を訪れたことがありますが、そこには確かに静けさがありました。
講演会の冒頭で谷口吉生さんはこのように話されていました。
自分は多くを語るタイプではなく、建築家は建築を通してのみ表現する。また、体感を通してのみ表現する。とても印象的な深い言葉が、谷口吉生さんのお人柄を表していると思いました。